起業について

起業資金・開業資金の実態について(2020年調査)

私自身が店舗を借りたり、設備投資をしていたころから少し時間が経ちますので、現在の起業・開業の資金についてを調べてみました。

起業資金・開業資金の平均額と中央値

日本政策金融公庫総合研究所の調査資料「2020年度新規開業実態調査」では開業資金は500万円未満の割合がが43.7%と最も多く、次いで500万~1,000万円未満が27.3%となっています。
また開業資金の平均額は989万円、中央値が560万円となっており、少しずつですが少ない資金で起業する傾向にとなっています。

日本政策金融公庫総合研究所の調査資料 2020年度新規開業実態調査 より引用

これはあくまでも個人的なイメージですが、十数年前では「店舗を構えるには(借入金も含め)1000万円程度が必要」と思っていましたが、すこし世の中の実態は変わってきているようです。

少し古いデータになりますが、開業資金の調達先と金額の割合は下記の記事中にグラフを掲載しています。よろしければ参考にしてください。

業種別の起業・開業資金例

業種 開業資金
お好み焼き店(10坪) 900万円
学習塾(10坪) 335万円
美容院(10坪) 640万円
ネイルサロン(5坪) 390万円
雑貨店(15坪) 900万円
食材宅配サービス(35坪)*1 1750万円
税理士(小規模オフィス) 165万円

参考:J-net21 業種別開業ガイド

*1.半調理品を自社配送するタイプ、配達用車両やバイクは、リースで調達。

店舗・オフィスを必要とする場合の開業資金をいくつか抜粋しました。これらはあくまでも一例ですので、初期費用を抑える方法を考えればこれよりも安く初期費用を抑える事は可能だと思います。

起業・開業資金を抑える方法を考えよう

初めて起業される場合には、上記の参考値よりも安く初期費用を抑える方が良いと個人的には思います。
これは個人の性格にもよると思いますが、自分が試算した事業プランはあくまでもプランであって、実際はなかなか思い通りには行かない事が多いからです。
別記事にも書きましたが、起業1年目の60%は赤字でその後3年目で70%は採算が合う・黒字化するというあるというデータも出ていますので、初期費用は極力抑えた方が良いでしょう。

私がすぐに思いつく初期費用を抑える方法としては、飲食業であれば居ぬきの物件を探す事、改装費が少なく始められる物件を探す事、中古の什器を探す事、オフィスであれば、新品ではなく中古のオフィス家具を探す事くらいでしょうか?
器具備品の中古品は販売店がありますので、購入する事は簡単です。
ただ、最近は新品であってもネット上を探せばかなり安く買えるものありますので、新品の価格と、中古品の使用状況と価格を見合わせて検討した方が良いと思います。
また、店舗を持つことが固定費があがる原因になる事が多いですから、開始当初は店舗を借りないでできる方法を考えてみるのも、開業資金を抑える一つの方法になるのではないでしょうか。

業種別の起業資金・開業資金を調べられるサイト

上記の業種別の開業資金は中小機構のサイトJーnet21を参考にして作成しました。
他にも様々な業種や職種についての情報が掲載されていますので、起業のイメージがまだ固めきれない方には参考になると思います。
開業資金例でなく、その業界の動向なども書かれていますので参考にしてみてはいかがでしょうか?

J-net21 業種別開業ガイド

今回は起業資金・開業資金の現状について書きました。初期費用は安く済めばそれだけ運転資金に回す事もできますので、現状をふまえていろいろと考えてみてください。

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