アメリカでは収入に関して「セブンポケッツ」という言葉があります。
この言葉は、アメリカのリーマンショック後にできた言葉で、収入源・収入の柱を複数持つことによって安定化を図ろうという考え方です。
起業するにあたっても、複数の収入源(収益源)を作っておくことや考えておくことで、収入減少や破綻のリスクを回避したり軽減することができます。
複数の収入源をつくる
事業を営む上で複数の収益源を作る方が良いと思う理由を2つ挙げます。
リスクを分散させることができる
事業を取り巻く環境は時間の経過と共に刻々と変化をしています。
どんな事業内容であっても、需要があり、それを求める人々に届かなければ成り立ちません。
これはあくまで私の実感値ですが、最近は以前に比べてトレンドの変化が速くなっているように感じます。
その感覚もふまえ、前職のスクール業では「3年同じことを続けてはいけない」という思いを持って、広告の出し方、指導内容、クラス編成などを見直していました。
個人事業となった今でもその感覚は忘れず進めることが必要だと感じています。
けがや病気のような不測の事態にそなえる
ひとり起業のデメリットとして事業主の健康状態によるリスクを挙げましたが、ひとり事業であれば事業主が病気などで働けなくなってしまうと、たちまち収入が減少してしまいます。それが長期化すると悪くすればその事業自体が破綻しかねません。
このように事業をとりまく環境が大きく変化しても、複数の収益源があれば、「Aの収益源からの収益が減ってもBやCがあるから大丈夫。Aを縮小しながらDを始める。」というような方法で収入減少のダメージを軽減し、安定感を持って事業を運営することができます。
ストック型のビジネスを採用する
もう一つ安定した運営を考えるうえで着目した方いのが、ビジネスのタイプです。
ビジネスのタイプを大きく2つに分けると、単発型の収益を上げるフロー型と継続型の収益を上げるストック型があり、それぞれ以下のようなメリットとデメリットがあります。
フロー型のビジネスの特徴
メリット | 短期間に収益を上げやすい。そのため運転資金の準備が比較的に少なく済む。 ビジネスモデルが豊富にあるため参考にしやすい |
デメリット | 収益が安定しにくい。新規顧客の獲得と、リピートに繋がる営業力が常に必要となる。 |
ストック型のビジネスの特徴
メリット | 一度顧客が付けば一定期間安定し収益が上がり、事業の継続可能となる。 |
デメリット | 仕組みを構築して一定の収益が上がるまでに時間がかかるため、事前に十分な資金が必要。 |
それぞれの特徴から考えて、開始からすぐに大きな収益を必要とするならフロー型のビジネス、ひとり起業で安定した収入を目指すならストック型のビジネスを考えた方が良いでと言えるのではないでしょうか。
また、やり方の一つとして、開始当初はフロー型に重点を置き、そこから時間をかけてストック型のビジネスに重点を移行していくことなども考えられますので状況に応じて変化させるのも良いと思います。
皆さまが今思い描くビジネスはどちらのタイプだったでしょうか?
それぞれの特徴を生かしたあなただけのオンリーワンビジネスを考えてみてください。