起業を目指す方は起業の色々な事例についても関心があるのではないかと思います。
私がひとりで起業をしてから3年目に入りました。
ひとりでの起業は自由に仕事ができる反面、やってみて想定外の問題点も出てきましたので、参考までにここでご紹介します。
ひとり起業は全てを自分で決められる自由がある。
ひとりで事業をするのは本当に自由です。どこでどんな仕事をするのかや、どんな会社と取引をするかや、相手にどのような形で提供するのかまで、全て自分が決める事ができます。
商品やサービスの価格については、適正価格というものがありますので、全く自由というわけには行きませんが、最終的な決定は自分の責任で決める事ができます。
今行っている仕事をいつまでやるのかも、自分次第で決められますし、やめてしまって新しく違う仕事をするという事も、比較的に簡単に決める事ができます。
ネットショップは時間の自由もききやすい
私が運営しているネットショップは、お客様への発送は物流会社に委託しており、個別の発送業務は行っていません。
そのため何時から仕事を始めるのか、何時まで仕事をするのかも、自分自身で決める事ができます。
現在は選んだ商品の性質上、仕入れた商品を倉庫まで一括発送する業務は、自分自身が行っています。
もし取り扱う商品を変更し、直接卸業者から物流倉庫まで発送ができるようにできれば、その業務もする必要が無くなります。
このように、ひとりでの事業は自分で全てを決められますので、自分の思いに反する仕事をしなければならないというストレスがありません。
ひとり起業は自分の生活だけを考えれば良い
前職では従業員を雇い給料を支払っていましたから、その人たちの生活を考えると、業績が多少悪くなったといっても、簡単に減給するわけにもいきません。
また、働いてくれる人々のキャリアやスキルは会社の財産ですから、すぐに手放し、業績が良くなったら、違う人を雇って元通り。などという風に、都合よく行くものでもありません。
その浮き沈みを見越して、経営をして行かなくてはならないものですが、自分ひとりで運営するのであれば、業績が悪くても良くても、自分の生活だけを考えれば良いだけですので、肩の荷はずいぶん軽くて済みます。
ひとり起業は自己管理が重要
ひとり起業は全てを自分で決定し、だれに管理される事もなく、注意してくれる人はだれもいませんから、自己管理ができなければ運営はできません。
これについて、私自身は長年経営をしてきた経験もあり、自分自身が決定を下すことにも慣れています。
また、生活習慣を考えても、仕事をしないなどという問題が起こるなどとは、全く考えていませんでした。
実際、そこまでは問題なくやってきましたが、だれにも気を使わなくてよい分、「業績を伸ばしていく力」や、困った時に「なんとかする力」が不足していて困っています。
例えば、一時的に業績が凹んだ時も、「まあいいや。」となってしまうし、「このやり方なら実績が上がるけど、面倒だからやめよう。」と簡単になってしまっています。
そこがやる前には気づかなかった落とし穴です。
その管理力不足のせいで、開始当初の経営計画とは、ずいぶん変わってしまいました。
今後はこれらを修正するような仕組みを 考えなくてはいけないというのが、最近の課題です。
ひとり起業は自分本位になり過ぎないよう注意が必要
前事業ではスタッフとの話し合いで、運営の方向付けはされていたので、責任者は私であっても、多数の意見から導き出された結果をもとに、事業は進んでいました。
ひとりで起業してからは、ひとりで物事を考えますから、その着眼点に間違いがあっても、意見を言って気づかせてくれる人がいません。
今後、自分の尺度が社会のトレンドから外れて、仕事が成り立たなくなる可能性も出てきます。
お客様・アドバイザー・コンサルタント、または同業者。どのような方のどのような意見をもとに、事業を構成していくのが良いかはわかりませんが、外部から客観視をして、意見を言ってもらうような仕組みを 作ったほうが良いかもしれないと、今は考えています。
ひとり起業は自由な反面、自己管理力が必要です。また、選択が事業者のひとりよがりになる可能性も潜んでいます。全て自分が決められますから、それらを回避できる仕組みも一緒に考えてることで、よりよい経営が実現できるのではないでしょうか。