私自身、前職を含め20年以上会社を経営していますが、ここに至るまでに本当にたくさんの失敗をしてきました。それらの経験から思う起業を失敗に終わらせないための心得をここに挙げようと思います。
初期費用は極力抑える
まず起業するにあたってかかる様々な費用は最小限に抑えた方が良いです。可能であればテナントは借りず自宅で始める。人は雇わず自分一人ではじめる。そして備品の購入などもできるだけ抑える事をおすすめします。起業してお客さんがや取引先ができて収益があがるようになるまでには時間がかかります。ある程度見込みが立つまでは初期費用は抑え、収益があがり始めてからも固定費(人件費・家賃・水道光熱費・車両費・通信費など)を抑える事で資金繰りが良くなり、気持ちも軽く事業を進めることができます。
手元の資金と資金繰りをきちんと把握する
起業する際には自己資金の準備が必要になります。もしその事業が自分一人で自宅ではじめられるような仕事であっても専業となれば自分自身の当面の生活費は資金として必要となりますよね。あくまでこれは私の経験から思う事ですが、その自分自身の人件費は6カ月からぜいたくを言えば1年くらい暮らせるだけの金額は確保しておいて起業した方が良いと思います。
その資金を確保することで安心して事業に取り組むことができるでしょう。
そして資金繰りに関しては毎月きちんと把握しておくことが大切です。日々の営業活動などに集中しすぎて収支と資金繰りをおろそかにしているとあっという間に資金がショートして立ち行かなくなることもあり得ます。そういった場合借入をするという選択肢もありますが、その場の対処だけを考えて借入しては危険です。あとあとの資金繰りにも響いてきますので極力借り入れはせず軌道に乗せる事を考えましょう。
きちんと毎月の収支をチェックしながら3カ月から6カ月先の資金繰りを見ながら事業を進めれば対応も後手に回ることなく進めることができるはずです。
手を引くポイントを決めておく
起業早々に手を引くポイント=撤退する条件を決めるというのはあまり一般的でないかもしれませんが、これを決める事によって大きな損失を防げると私は思っています。例えば資金がショートしたために借入をして返済ができず借金だけが残るなどということも事業をしていればあり得る事です。どういう事業をするかにもよりますが、実績が上がらない事を1年も2年も続けたり借金をしてまでやり続けることは危険です。傷が大きくなる前に撤退することでその経験からまた違う事業を立ち上げる事もできるでしょう。例えば今ある自己資金が無くなった時点で撤退するとか、1年間全力でやってみた成果で思わしくなければ撤退することも含めて検討する。などと決めて実行できれば大きな失敗にはならないはずです。
常に収益を伸ばすことを考え改善を繰り返す
事業の実績というのは放置すれば下降すると考えた方が良いです。起業早々は気持ちも新鮮でおそらく自分の運営に関するアイデアもたくさん出ると思いますが、事業が軌道に乗ったあとには安心して日々ルーティーンワークこなしていけば良い。などと思ったら大きな間違いです。事業を取り巻く環境は日々変化しています。例えばすぐそばに同業のお店ができたり、新しいサービスを始めるライバルができたり。または世の中のトレンドが変わり行っている事業のニーズ自体が小さくなてしまったり。そんな中、事業を成り立たせてい行くのですから常にアンテナを張って世の中の動向をリサーチしつつ改善を繰り返しながら事業を進めることが必要です。その事を起業当初から念頭に置いて進めることが大切です。
少し硬く書きすぎたかもしれませんがこれらが私の思う起業を失敗に終わらせないためのポイントです。えらそうにここに書いてみましたがこれらは私が失敗してきたことの反省からくるポイントも多いです。少々の失敗はいくらでもありますし、それくらいでは大きな傷にはなりませんので、ぜひこれらを参考にして自分らしいビジネスを考えてみてください。