個人で起業をすることを考えたときに、「自分には専門的な技術が無いから無理だ」などと思っていませんか?確かに専門的な高い技術を持っている事はひとつのセールスポイントにはなりますが、特別な技術が無くて事業はできます。ここではその方法と起業の考え方について思う事を書いて行こうと思います。
高い技術が事業の起業の必須要素ではない
起業を思い描いても自分に技術が無いからと諦めてしまっていませんか?もしそう考えているならその視点を少し変えてみた方が良いかもしれません。事業には様々なタイプがあり、自分の技術をつかった商品やサービスをを販売するだけではなく、他人が作った商品やサービスを販売することもできます。例えば販売をするのであれば商材を仕入れて売れば良いので「作る技術」は全く必要ありません。自分の商品・サービスを広めて売ってほしいと思っている人や会社はいくらでもあります。そのような仕事の中から事業を考える事も一つの方法です。
事業は総合力で成り立つもの
私は以前技術者を養成するスクールを運営していましたが、卒業生の進路には大きく分けると3つの方向にわかれていました。①その技術を持って就職するもの②その技術を持って起業するもの③その技術で仕事には就かず趣味として楽しむ者と様々でした。そして技術の高さは就職や起業にはさほど関係ありませんでした。
ある時たまたまプライベートの友人が卒業生の顧客になりました。その友人に卒業生のお店を選んだ理由を聞くと、その理由は「利用しやすい場所にあること」と「その卒業生の人柄」でした。その友人は卒業生の技術がさほど高くない事もわかっていましたが、選んだ一番の決め手は「安心して、気持ちよくサービスを受けられる事」でした。
このようにお客様があなたの商品やサービスを選ぶ基準は様々ですので出してみなければわかりません。自分自身の納得よりも、総合的に見てお客様が求めているものかどうかが大切です。
「有ること」に目を向ければ可能性が見えてくる
起業を志した時に理想を求めすぎて自分自身が至らない事やできない事に目を奪われていませんか?自分で勝手に起業へのハードルを上げて不安になるよりも、自分が無理をせずに心地よくできる事をやりはじめてはいかがですか?それが大きな結果を生まなくてもひとつひとつできる事から前に進める事でものごとは動き始めます。まずは得意な事や好きな事を書き出してみたり、始めようとする事業について聞ける人を探してみたり。すでに自分の周りに「ある」ものを拾い出して繋いでみればなんとなく自分の可能性とできる事業の形が見えてきます。この考え方は起業のときだけでなく事業を続ける中でも大切な事です。「ないもの」よりも「あるもの」から物事を考える方が効率的に事業を進めることができます。
苦手な事は避けるのも一つの方法
事業を組み立てる時には業務の中に自分にとって苦手な事が出てくると思います。そのような苦手な事は克服するよう努力することも大切かもしれませんが、避けて通りのも一つの方法です。例えば職種にもよりますが、モノ作りが得意だけど接客が苦手なのであれば制作に注力して販売は専門家に委託するという方法があります。お金の計算や記帳が苦手であれば記帳を代行してくれる方もいます。苦手な事が出てきたら自分でせずに人とにやってもらう方が好きな事に注力でき、仕事の生産性が高まる可能性も高くなります。
小さな起業は何でも自分がやらなければいけないと思いがちですし、人を雇うと可能性も広がりますがリスクも増えます。そんなときは業務委託という方法をとるのも効率的に事業を進めるひとつの選択です。
自分らしさを大切にすることが事業の力になっていく
人には得意な事もあれば不得意な事もあります。そして持てる能力にも差がありますが、やはり一番大切すべきなのは自分自身の個性だと私は思っています。起業する上で自分が得意な事や苦も無くできる好きな事、そして自分らしさを大切にして事業を組み立てる事で、その事業はあなたにしかできない、魅力あるオンリーワンの事業にになるはずです。
事業の形は様々です。起業するという事はその方法や成り立ちをすべて決めることができるという事です。ぜひ自分自身の特性を見極め自分の力が十分に発揮できる事業の形を考えてみてください。