事業にはリスクがつきものですから、起業する際にはそのリスクをできるだけ小さくすることを考ていきたいですね。ここでは起業の際にリスクを小さくすることについて私なりに考えてみたことを書いて行きます。
起業から黒字化する期間について
少し前のデータですが平成26年に東京商工会議所が行ったアンケートでは、創業1年目の6割の会社が赤字であるという結果が出ています。その後3年目には70%以上が収支が合うまたは黒字化するという結果が出ていますので、そこまでをどう運営していくかが事業成功のカギになりそうです。この調査結果を読み自分を振り返ってみても、自分自身が新しいサービスを始める際に定着するまでには、早くとも1年程度はかかりましたので、納得できるという思いになりました。
平成26年12月 創業の実態に関する調査 報告書 東京商工会議所 起業・創業支援委員会 より引用 |
副業から本業に移行する方法を考える
まず、起業する事業内容にもよりますが、可能であれば最初から本業とせず、副業として起業し、様子を見ながら本業に移行する形を採れば、新しく起業した仕事が軌道に乗るまで収入が減るという事がありません。そうなればその分事前に準備をしないといけない資金も少なくて済みますし、その準備金をほかの資金に回すことができます。もし今起こそうとしている事業が一般的にある事業であれば、事業計画を立てられる際に調べてみれば、副業として始めるている事例があるかもしれません。
自宅から始められるなら自宅から始める
もしその事業が小さく自宅で始められるような内容であれば、まずは自宅で始められることをお勧めします。私自身は前事業の中で新しいサービスを始たことが何度かありますが、集客に時間がかかった経験の方が多いため、集客できるまで家賃が不要というのは大きなメリットに感じます。ご近所相手の商売の場合は移転すると一度ついたお客様が離れる可能性もありますが、近隣への移転であればそのままついてきてくれるお客様も出てくると思いますので自宅で始めてある程度流れをつかんでからテナントを借りる事ができるようならその展開も一つの方法ではないでしょうか?
また最近はインターネットで検索されて来られるお客様が多数おられますので、遠方からでも集客ができるような個性的な魅力があればご成り立つのではないかと思います。
誰も雇わずひとりではじめる
かかる人件費の占める割合は業種によって様々ですが、美容師・理容師・整体師などの仕入れが少ない技術を提供する接客業の場合の人件費は50%程度のようです。そして各種飲食業のような仕入がある程度必要な業種の人件費は30~40%ですので、それらの業種は事業を進める中で過不足のない雇い入れで運営していくことが大切のようです。
また人件費は一度採用すると減給したり退職してもらうのはなかなか難しいものですから、売り上げの見込みがしっかり立つまでは自分一人で進める事で予算的にも精神的にもリスクを軽減させることができると思います。
小さく起業することは、地味に感じるかもしれませんが、リスクを軽減して着実に事業を軌道に乗せる一つの方法です。これらの他にもいろいろな方法はあると思いますので、ご自身のプランに合った最適なリスクを軽減させる方法を探してみてください。