脱サラで起業される方も多いと思いますが、実際何歳で起業しようかと考えている方もおられると思います。ここでは2020年の調査データも参考にして、起業の年齢についてを考えてみます。
2020年度新規開業実態調査の結果では40代起業者が最多
日本政策金融公庫 2020年度新規開業実態調査 より引用 |
日本政策金融公庫の調査データでは40代での起業者が最多の38.1%となっています。
次に多い割合が30代で30.7%で両者を合わせると68.8%と、7割近くに上ります。
(但しこの数値は脱サラだけでなく、起業の前職が既に経営者の方や非正社員の方も含みます)
脱サラとは限らないとはいえ、40代が転機になる方が多いのは事実のようです。
起業直前の職業は正社員・正職員の管理職が最多
同調査で起業直前の職業で最も多かったのは正社員・正職員の管理職が39.5%次いで正社員・正職員の管理職以外が29.8%となっています。
また、事業内容を決めた理由として「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」(41.8%)、「身につけた資格や知識を生かせるから」(21.9%)となっていますので、
やはりそれまでのサラリーマンとして仕事をしてきたキャリアを生かしての独立・起業が最も一般的なパターンのようです。
私が思う、脱サラ起業に適した年齢
調査データ結果は上記の通りでしたが、私が個人的に思う脱サラ起業に適ていると思う年齢は少し違います。
私自身が経営していた会社は小さい会社ですし、見てきた起業も小さいものです。
それが理由かもしれませんが、私自身が起業に適している年齢は30代前半だと思っています。
その頃が一番感性もよく、行動力もあり、実務経験も伴っているタイミングだと思いますので、一番新しいチャレンジに適していると私は思っています。
また、経営者と従業員では考え方が全く違いますので、従業員の時間が長くない方が良いのではないかと思います。
その方が経営者の発想に転換しやすく、起業後にうまく進んでいくのではないかとも思います。
私が会社を移譲したのは30代前半の男性
脱サラ起業とは少し違いますが、私自身は30代前半の青年に事業を売却しました。
事業が事業(技術者養成スクール)だっただけに、周囲は移譲した方の年齢が若く驚いていました。
また、私自身がまだ50代だったため、まだまだ私が経営していくと思っていたのだと思います。
そんな状況でしたが、私がその方を事業の売却先に選んだ理由は、①業界を解った人である。②自分で把握をして運営をしようとしている。③事業意欲にあふれている。の3点でした。
私としては自分自身が作ってきた事業を変化させる事に限界を感じており、違う人の目線で作り直してほしいという思いがありました。
その青年は業界内で別の事業を起業しようとしている方でしたので、そのような方に任せるのが良いという思いで移譲しました。
脱サラして起業する場合でも、起業とは道のないところに道を作る作業ですので、年齢を問わず事業意欲が高く、アクティブに動ける方が良い結果につながると私自身は思います。
そんな私が起業したのは50代。
私自身の前職は自分で起業したわけではなく親族から引き継いだものです。
そういう意味では脱サラ起業ではありませんが、私がはじめて起業したのは50代です。
確かに以前よりアクティブ感は減り、以前ほどの仕事の処理力はありません。
そういう自分自身がわかるからこそ、今の無店舗のネット販売というリスクの少ないスタイルを採用しています。
また今のようなリスクの少ないスタイルでできる、他の仕事についても現在模索している最中です。
起業する際にはその年齢から始めて成り立つ事業を考える事になります。
起業に適した年齢が何歳かというよりも、しっかりと分析の出来た事業計画が立てられて、事業意欲があれば良いのだと思います。
起業のスタイルは様々です。自分自身がその時に出来る事と、世の中に必要とされていることをしっかりと分析して計画を立てることが先決です。起業に年齢制限はありません。起業する意欲と実行力があれば特に年齢は気にする必要はないのではないでしょうか。