起業について

「ブームに乗れば儲かる」と思う落とし穴にご注意を

事業は時流に乗れば儲かると思ってはいませんか?確かに世の中のトレンドに乗る事は大切ですが、私自身はブームがあった事によって大変な思いをしましたので、その事について書こうと思います。よろしければ少しおばさんの昔話におつきあいください。

ブームが来た後はブームが去る

私は前職でブームでの大きな上り坂と、衰退での下り坂を経験しました。
たまたま私が前職を引き継いだのがまだ業界自体が上り坂にあったころで、その約5~6年後にピークを迎えそのあと10年ほどはずっと下り坂でした。
そして、退職する2年ぐらい前に業界はようやく底打ちして横ばいから少し上向きになりました。
業界内では景気をリアルに感じますから、自分の実感と景気はあまり差がありませんが、一般の方々からみればまだまだ上り坂にいるように見えたようで「いいね、もうかっているでしょ?」とよく言われており、「外から見たら気づかないものなんだ」という事を知りました。

ブームでは新規参入が増え戦いが激化する

私が経営していたのは技術者を養成するスクールでしたから、ブームの際には急激に入学者が増え、その頃には大手の専門学校もその事に目を付けて参入が相次ぎ、小さなスクールは大手との戦いをして行かなくてはなりませんでした。大手の専門学校も参入時期はそれぞれですので、最初は「大手なんか手を出さないでくれ!」と思って頭を悩ませていましたが、そのうちブーム下り坂に入り、業界内にいる私たちからすれば「もうブーム終わってるよ!いまからじゃ遅すぎるわ!」と突っ込みたくなる大手の学校もありました。学校数は現在までにピークの時と比べて半分以下となり、現在は戦いも静かになったという印象です。

結局はうまく乗ってうまく降りるのがベスト

私自身はブームの際に事業を拡大するようなセンスはなく、なんとか潰さず続けていく事が精一杯でしたが、上手な学校さんはブームの波を上手に乗りこなし、入学者が少ないコースは廃止し、別のコースを立ち上げる事で全体の生徒数を維持しながら運営されています。ブームは消えるだけではなくなつづくものもありますので、そのあたりの見極めについては力の差を感じていたのが正直なところです。

利益が出る構造ができていなければ儲からない

今の話をお店に置き換えますと、ブームが来て取り扱う製品の需要が増えたとしても、自店での受け入れ態勢ができていなければそのお客様は他店に流れるだけです。そしてもしそこで価格競争に巻き込まれてしまった場合は金銭的なの体力がある方が有利になります。また、価格競争は儲かるどころか利益が削られてしまいますので、いかにそれに巻き込まれないかの対策を講じ、存在感を出していく事が必要になります。
そんなときにはしっかりと利益が取れる構造で個性をしっかり出して他店との差別化を図る事が理想でしょうが、個人的にはその様なタイミングでその構造改革をするのはなかなか難しいものだと思います。

今回は少し自分の昔話に終始してしまいましたが、ブームは上手に乗って引き際をうまくしなければ実は結構大変です。そんな業界に参入する場合はしっかりとリサーチして引き方も見据えて参入されることをお勧めします。

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