起業を考える場合に、「何か今までにないものを提供したい」と思ったり、「これはもうやっている人がたくさんいるからダメだ」などと思っていませんか?既存のビジネスモデルや商品は目新しさはありませんが、起業する場合にはそちらを採用した方が事業は進めやすいです。今回はその辺のお話を書いて行きます。
自分が新しいビジネスだと思っても既に誰かが考えている
「今までにないものを」と考えたところで調べてみれば既にあったということはよくある事ではないでしょうか?今の日本企業全体を考えてみても、全く新しいサービスを生み出している会社に比べて、既存のサービスを行っている会社の方が断然多いですよね。そのことから考えても、もしお手元に既に売り出したい製品があるのでなければ、新規の起業において「ないもの」を考えだして扱おうとするよりは、既存のビジネスに参入していく事を考えた方が新規事業は進めやすいと言えるでしょう。
新しいものは知ってもらうまでが大変
全くの新規サービスではありませんが、私が以前運営していた技術者養成スクールで、今までの入学者層とは違う層に向けて、新しいコースを設置したことがありました。
そのコースは、既存のコースの入学者よりも、更に初歩の技術を広い方々に、知ってもらう事を目的としましたが、他校でも設置されていなかったコースだったこともあり、広く世に知ってもらうまでには至らず、結局そのコースは撤退をしました。
「ないもの」を流通させるためには既存のものを流通させるよりも、高い商品力と、世の中のニーズ、会社としての拡散力が必要だという事を実感しました。
うまく行っている人のまねをする事から始めればよい
既存のビジネスで新規参入として起業する場合は、まずは上手く行っている企業を参考にして取り入れていく事で事業が成長し、改善していく事もできます。その過程で自分ならどうしたいかを考える方が、カタチは作りやすいですよね。
私自身は斬新なアイデアを形にできるタイプの人間ではありませんので、常にいろいろなタイプの学校さんをリサーチしながら、自社に転用できないか?ということを考えていました。
また、告知方法(広告)のトレンドなども他校のやり方を参考にして、タイミングをはかりながら取捨選択をして進めました。
「技術者養成」と言ってもいろんなジャンルの技術者養成のスクールはありますから、他ジャンルのスクールさんの事例はよく参考にさせてもらいました。
自分にセンスが無かったとしても、世の中にはセンスがある人はいくらでもいますので、その人をまねる事で、ある程度はなんとかなるものです。
マネだけではなく自分らしさは常に探す
最初はマネをすればよいというお話を書きましたが、事業として成り立つには他社との差別化が大切ということも言われます。まずは上手く行っている人のまねをしながら差別化できる方向も考えながら進める事が必要です。
既存のサービスであれば利用者は既に別の事業者からサービスを受けている人の数も多いですから、今利用しているサービスではなく、新しく自分が提供しているサービスに乗り換えてもらわないといけませんので、そこにはそれなりの理由が必要です。
別の記事にも書きましたが、事業は総合力で成り立ちますから、同じ商品やサービスを提供してもプラスアルファの魅力でお客様はついてきます。それが何なのかは自分で考え探すことでしか見つかりません。それを見つけて提供し続ける事が大切だと私は思います。
市場にないものを認識して購入してもらう事は大きな労力が必要です。既存のサービスであっても扱う人によってその商品やサービスは様々な魅力を発しますので、まずは身近にあるものからビジネスを考えてみてはいかがでしょうか?